2017年4月13日木曜日

塩とタバコの『専売』は戦争資金をつくるため

☆おとといの塩と専売の記事を書いた時に
貼るのを忘れていました

とてもわかりやすい記事です↓

「大きな要因のひとつは日露戦争です。明治政府はなるべく多くの税金を集めたかった。加えてたばこの場合、国内での紙巻たばこ(シガレット)の登場と流行が無視できません。それまでのキセルで吸う刻みたばことは違い、紙巻たばこは定型の工業製品なので、巨大資本を投下することで利益が生める産業だった。しかしその分、外国たばこの脅威にもさらされるわけで、実際、海外企業による国内企業の買収もありました。そこで自国のたばこ産業を守ろうという目的もあって、国がたばこを作って売る『製造専売』を明治37年に始めたんです」

なるほど。では塩が専売になったのは?

「塩は翌38年から製造専売が始まりました。もともと日本では岩塩は取れず、塩水を太陽にさらして天日塩を作ろうにも、雨が多い気候なので作れなかった。意外かもしれませんが、日本で海水から塩を作るのは大変な作業だったんです。また、塩は生活必需品なので税をかけやすい事情もあった。加えてたばこと同じく、外国産の輸入塩も入りつつありました」

お金も取れるし、自国産業も守れると。

「ただし塩の専売は、第一次世界大戦の物価高から事情が変わります。塩は生活必需品なので値上げするわけにいかないし、全国に平等に流通させなくてはいけない。そこで『収益専売』から国民の利益を優先する『公益専売』へと路線転換したんです」

その後、たばこは1985年に、塩は1997年に専売制が廃止されるわけです」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それは『唐』の時代(今の中国)でもあったそう


唐の後半に行われた塩の専売制。塩の密売も盛んだったので反発した密売人による黄巣の乱が起きる。
 安史の乱の最中の761年、は困窮する財政を補うため、塩の専売制に踏み切った。かつて漢の武帝は塩・鉄・酒専売制を採用したが、その後も各王朝は財政が苦しくなると塩を専売として切り抜けており、唐もそれに倣ったものである。淮河と長江の間の海岸(江淮地方)からとれる海塩が主であるが、他に山西省の塩池のように塩分の濃い湖水からとる池塩、四川省のように地下水から塩分をとる井塩などがある。
唐の塩専売制
唐ではそれまでは製塩業者と塩商人が自由に取引していたが、756年に江淮地方で専売とし、さらに761年に全国に拡大、さらに塩価に10倍の専売税(塩税)をつけて売り、中央歳出の半分以上を塩専売の利益でまかなうほどになった。塩専売制は、781年からの両税法施行とともに唐王朝をなお1世紀以上存続させる財政安定策となった。しかし、農民が働くために補給しなければならない塩に課税するという間接税政策は、悪法でしかなく、闇で安価な塩が出回り、また塩の密売人が利益を上げることとなった。政府は塩の密売を厳しく取り締まったが、そのような中から875年に塩の密売人であった黄巣が反乱を起こすことになる。



そして
もう少しくわしく

タバコ
煙草への課税は明治9年1月に煙草従価印紙税法が施行され、印紙の貼付という方法で煙草税が課せられたことに始まる。日清戦争後に財政収入を増やすために、煙草税則が改められ、1898年(明治31年)1月葉煙草専売法が実施され、葉タバコの専売を開始した。その後、日露戦争の戦費調達のために1904年(明治37年)に収納から製造販売および葉煙草ならびに製品の輸入移入に至るまでことごとく専売の対象を広げた。タバコ専売の開始以来、大蔵省専売局)が直接経営していたが1949年(昭和24年)6月からは日本専売公社が引き継いだ。
その後、1984年(昭和59年)8月に「専売改革関連法」が成立し、あらたに「たばこ事業法」が制定される一方、「たばこ専売法」および「製造たばこ定価法」が廃止された。
そして、1985年4月に日本専売公社を廃止して日本たばこ産業株式会社が発足し、ついにタバコの専売制度は廃止された。
1905年開始。1997年廃止(塩専売法廃止、塩事業法施行)。
日露戦争の戦費調達のため、塩に課税する案が出された。課税に反対する側が塩の専売制を主張し、専売制が法制化された。塩専売法実施による塩価の急激な高騰は世論を喚起し、非難は少なくなく、1906年以後議会ごとに廃止論議が行われたが、政府はこれに応じることはなかった。しかし一方で政府は制度運用の改善に努め、1918年ついに収益主義を事実上廃し、公益主義を採って需給調節と塩業保護を目的とするようになり非難はおさまった。1949年、大蔵省専売局から日本専売公社に塩の専売事業が移管された。1997年、専売制が廃止された(併せて、日本たばこ産業株式会社の事務は財団法人塩事業センターに移管)。2002年、販売が完全自由化された。

0 件のコメント:

コメントを投稿